新山口駅。
2Fへ。
とがわ君が、ご所望(しょもう)の "獺祭 スパークリング" が、置いてなかった。
空港にも、スパークリングは、置いてないわ。
また、探しとくわ。
雑談。
次は、ちゃんと着替え持ってこいよ。
ほな、気つけて!
ありがとう!
ばいばーい。
とがわ君から頂いた日本酒が、登場。
"古都(こと)"
京都洛中(らくちゅう)に現存する唯一の蔵元、佐々木酒造のお酒。辛口。
行儀悪いな、ハル。
オトンが、古都を気に入ったみたい。
僕は、運転があるからね。
とがわ君の勢いが、一向におさまらない。
要約すると、
① 仕事について
養鶏農家に転身して、約一年。
日々、やらなければならない仕事は、たくさんあるが、今、頭の中にあるのは来年を見据えた今後の動き。
現状、毎日3,000個の"たまご"をニワトリさんが産んでくれており、契約上、年内はお客様がいるので、ほぼ、ロスなく消化できている、みたい。
しかし、現生産量の半分、1,500個分についての買取契約が年内で満了するため、来年以降の販路についての、新規開拓&確立に向けて、今後、どのようなアプローチの仕方が最善か、思案中らしい、です。
② 結婚について
早く結婚したいらしい。
わざわざ、山口県までやって来て、僕の義理のオトン&オカンにまで「誰か、いい人いませんか?」って、縁談の斡旋(あっせん)をお願いしていた。
とがわ君の周囲には、ニワトリさんしか居ないから、結婚については切迫(せっぱく)した問題みたいです。
せっかくなので、彼のプロフィールについて、詳細をお伝えしておきます。
とがわ ともしげ
株式会社サムシング・ニュー 代表
〈生まれ〉
昭和40年代後半の7月2日に京都で生まれ、名古屋で育った。
〈趣味〉
趣味は、華道(未生流)& 茶道(裏千家)。
〈学歴〉
社会に出てから、地元、京都の大学院へ進学し、就労しながら経営学を学び、MBAを取得。
〈職歴〉
新卒で入社した大手証券会社では、リテール営業に従事。
その後、IPO(株式公開)を目指す上場準備企業数社において、経営企画等を担当。
これらの経験を活かし、経営コンサルタントとして独立する。
この当時のクライアントである養鶏農家の、"平飼い養鶏" に、将来性を見い出し、昨年、2016年4月より養鶏農家に転身し、現在に至る。
〈ビジョン〉
京都の美山で、現在一緒に養鶏をおこなっている共同事業者が、この度、別エリアにおいて養鶏場を新設移転するのに伴い、この6月から独立し、養鶏事業をリスタートする予定。
1次産業に留まらず、将来的には6次産業化までを見据えたビジョンを持ち、"循環型農業"に取り組む予定。
併せて、京都・美山(みやま)を現状の観光地としてのみではなく、新たな魅力を発信し、さらなるブランド化に努め、自身が営んでいる養鶏事業との相乗効果を図っていく。
疲れたわ、とがわ君。
こんな感じで、エエか?
無理(むり)無理(ムリ)。
養鶏の "マニュアル" らしい。
なんで僕が、こんなモン読まなアカンねん。
アホか!
ぜんぜん興味ないわ!
早よ、京都帰れ!
記念撮影。
皆さま、どうか、お仕事についてのアドバイスや、良い縁談等ございましたら、僕の後輩、とがわ君への御支援・御協力を、何卒、宜しくお願い申し上げます。
割り下、投入。
やっと、食べれるわ、すき焼き。
焼き豆腐、投入。
始まった、わ。
よう、喋るな、
とがわ君は。
オカン相手に、なんの話題でそんなに盛り上がれねん。
普段、周りに鶏(ニワトリ)しかおらんかったら、こんなに喋れるんや。
しかも、よくよく会話の内容聞いてみたら、さっきから、"たまご"の話しか、してへんやん。
スーパーに売ってる、玉子のMサイズとLサイズの違い分かりますか?
って、そんなもん、どっちでもエエわ!
でけた、でけたー!
いただきまーす!
あぁ、一応解説しときますと、Lサイズの方が、Mサイズよりも白身の量が多いそうです。黄身の量は、基本同じ。
ですから、Lサイズの玉子は、例えば、ケーキ屋さんとかに需要があるらしい。
って、ホンマ、どうでもエエわ。その情報。
アカン。
ぜんぜん伝わっていないわ、とがわ君には。
じゃ、福島さんは、玉子が、どうしてSサイズ・Mサイズ・Lサイズに分かれているのか分かりますか?
とか、ほざきやがった。
アカン、アカン。
やっぱり、ときわ公園の池に突き落としとくべきやった。
反省した。
面倒クサイけど、教えてもらったので説明しとくと、
ニワトリさんは、年齢を重ねるごとに産む卵のサイズが大きくなっていくそうです。
つまり、若鶏さんがSサイズの卵を、親鶏さんがLサイズの卵をそれぞれ産む、ということみたいです。
ぜんぜん、アカン。
次は、卵の黄身(きみ)の "色" の話を始めやがった。
しかも、オカンとオトンが、その話題に食いついた。
いつまで、続くねん。
"たまご"の話。
たくさん、頂きました。
サンキュウ、サンキュー。
なになに?
まだ、なんかくれるん?
あぁ、それは、僕も持ってるで。
とがわ君は、僕が大学時代の思い出の品を、なんにも持っていないだろうと、気を利かせて色々と持って来てくれたみたい。
良くでけた後輩やな、君は。
僕と違って。
こちらは、僕が大学四回生だった1995年当時に、TV放送された試合映像をまとめたDVDだそうです。
京都の有名な和菓子屋さんの"大福"だそうです。
とがわ君が、お土産について、オカンとカミさんに身振り手振りで、丁寧に説明してる。
早よ、すき焼き食べたいなー。
いくら後輩といえども、話の腰(コシ)を折れる雰囲気ではなかった。
あれ?今日は、20日だよ。
まぁ、いいか。
えーー、まだ、出てくんの?
あぁ、コレは知ってる。美味しいな。
もう、そろそろ、すき焼、食べようや。
エーーー。
また、なんか出てきた。
それにしても、よう喋るな、キミは。
君、ひょっとして、新手の訪問販売かなんかを、企(たくら)んでるんとちゃうやろな?
"ポン酢三兄弟"、頂きました。
終わったみたい。
とがわ君、いっぱい、お土産持って来てくれて、ありがとう!
ほな、すき焼き食べようや。
宇部牛、肩ロース。感謝、感謝。
おなか、すいたー!
準備でけた、で。
ほな、行くで!
突入、した!
大丈夫やって、
噛めへんから、
たぶん。
めっちゃ、気に入られてるやん。
ハルのその態度は、とがわ君に、抱っこしてくれって甘えてんねん、でぇ。
抱っこ、抱っこ。
一回、抱っこしてあげてぇや。
大歓迎されてるやん。
向こう行ったわ。
早っ、戻ってきたわ。
ちなみに、家中の障子(しょうじ)は、ハルの仕業でボロボロです。
いっとき、障子に鼻を突っ込むのが、ハルのマイブームでした。
お父さん、お母さん、ごめんなさい。
なんの許可もなく、僕が勝手にハルを飼うことにしたばっかりに。
お家が、壊れた。
ハルが、とがわ君をマンツーマンカバー。
電話中も、ベタ付きの完カバーや。
大分県で暮らしている、たみお君に、このカバーリング技術を見習って頂きたい。
落ち着いた。
とがわ君、以前、トイプードルを飼っていたらしいです。
男の子で、名前はレオくん。
それで、どないしたん?レオくんは。
そうなんや、それは悲しい話やな。
寂しいな。
どうやら、別れた奥さんにレオくんの親権(しんけん)を持っていかれたそうです。
で、どうすんの?
再婚、せえへんの?
あかん、ハルが愚図(ぐず)り出したわ。
続きは、後で聞くわ。
本日の重大任務、散歩行こか。
とがわ君、お疲れさん。
植物園みたいなの、あったんちゃうん?
ココや。
植物園、行ってきた。
イン、した。
コレは、バオバブの木。
ちゃんと、聞いといてや。
バオバブの種だったか?、実だったか?忘れました。
あっ、同じか。
種も実も。
暑いなー。
どっか、休憩するところ、ないかな?
そうなんや。
じゃ、山口は何度か来たことあるんや。
とがわ君のお父さんは、山口県柳井市の、ご出身で、引退された今は、柳井に戻られているそうです。
そう言えば、内山くんのお父さんも山口県のご出身て、言うてたな。内山くんトコは、下松市やわ。
アカン、ココも、暑いわ。
家で、ビールでも飲んで休憩しよか。
その後で、重大な任務が待ってるからね。
とがわ君は、イヌ、大丈夫?
言うの忘れてたけど、カミさんの家には、スゲー、ポンコツ犬が、おるからね。
ときわ公園、行ってきた。
歩きながら、昔話。
ところで、とがわ君は、泳げるやんな?
少しだけ、脚のリハビリをしてきます。
ネッシーを、チョイスした。
何をそんなに警戒しているんだい?とがわ君は。
とがわ君を、池に突き落としたい衝動に駆られたが、やめておいた。
もう、大人だからね。
学生の頃なら、100% 突き落としているシュチュエーション。
ではでは、行ってきまーす。
出発した。
とがわ君、もっとスピード出してや!
ニーアップや、ニーアップ!
膝を、もっと上げないと!
エエ感じや。
水面は、風が冷たくて心地よい、わ。
エエ天気やな。
ほな、ボチボチ、戻ろか。
20分、経過。
とーちゃーく。
アカン。
やっぱりアカン、我慢でけへん。
最後のチャンス、や!
どうしても、突き落としたい。
我慢した。
我ながら、自分の成長を実感した。
少し、我慢強くなった。
道の駅、行ってきた。
車中で、この道の駅に緑色の殻の"たまご"が売っていると、僕が話しところ、とがわ君が興味を示したので、寄ってみた。
⁉︎
インバウンド対応か。
さすがに、この辺りで外国人を見かけたコトはないが、備えは必要ということかな。
とがわ君、目が真剣や。
なぜ、真剣かというと、彼は今、"たまご" を生産&販売して生計を立てているから。
コンサルティングの仕事をしていた頃に、コレだっ!と、閃(ひらめ)いたそうです。
で、一年前から"平飼い"の養鶏農家に転身。
緑色ではなく、青色でした。
「幻の青い卵」というのが、キャッチフレーズみたい、です。
アローカナとは、南米、チリ原産の鶏(ニワトリ)の種類だそうで、世界で唯一、この種の鶏だけが、殻が青い色をした卵を産むそうです。
青色の卵。
うーん、微妙やな。
珍しい感じはするけど、僕は、あまり食欲が湧いてこない、かな。
でも、食べてみたら凄く美味しかったりして。
研究熱心な、とがわ君。
試食してみるそうです。
とがわ君が、アローカナの"幻の青い卵"を、ゲットした!