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日本ALS協会山口県支部長のブログ。~ als20170208’s diary ~ 近況と日々の記録。

介護ベッド⇄車イスの移乗手順について。

 

担当作業療法士のKさんが作ってくれたトリセツを受けて、現時点(2020/06/29)における「1.介護ベッドから車イスへの移乗」及び「2.車イスから介護ベッドへの移乗」について、その手順をボクの視点から説明させて頂きます。

介助は二名(看護師1名、ヘルパー1名)で行うことを想定しています。

 

 

1.介護ベッドから車イスへの移乗手順について

 (1)左右両腕の下に入れてあるクッションをのける

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(2)頸椎カラーを首に装着する

 ①頭部の枕をのける。

 ②頸椎カラーの背面部分を首の裏側に敷く。

 ③呼吸器のホースとアモレのチューブをカニューレから一旦取り外す。

 ④頸椎カラーの前面部分を装着し、先ほど取り外した呼吸器のホースとアモレのチューブを再びカニューレに取り付ける。

 ⑤頸椎カラーの前面部分と背面部分をしっかりと固定し、アゴの高さを調節する。

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(3)介護ベッドの上体を起こす

注)リモコンの『連動』又は『頭』ボタンで、70度前後までギャッチアップする。ちなみに、うちのカミさんは75度まで上げます。

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(4)スリングシートを敷く

 ①上体を前傾させる。

注)上体を簡単に前傾させるためには、腰の位置とベッドの角度が重要です。

 ②素早くスリングシートを尾てい骨付近まで滑り込ませる。

 ③スリングシートが所定の位置におさまるよう微調整する。

 ④スリングシートをつるべーのフックに4カ所引っ掛ける。

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(5)つるべーを使って車イスへ移乗

 ①呼吸器のホースとアモレのチューブをカニューレの接続部分から取り外す。

注)この時点で、ああだこうだ質問されてもこちらは喋れないので、何か確認を要することがあれば、再び呼吸器を付け直してパソコンを操作できる状態に戻して下さい。緊急で、どうしても意思疎通を図る必要がある場合は、シンプルにYESかNOで回答できる内容で質問して下さい。

 ②つるべーを操作して速やかに車イスへ移乗する。

注)この時、無駄な動作は極力省くよう心がけて下さい。

 ③車イスへ移乗後は、速やかに呼吸器のホースとアモレのチューブをカニューレに取り付けて下さい。

 ④座り直す必要があるか確認し、必要があれば座り直させて下さい。

 ⑤スリングシートを外して下さい。

 ⑥もう一度、座り直す必要があるか確認し、必要があれば座り直させて下さい。

 ⑦手の位置を調節して下さい。

注)ひじ関節の位置は、ひじ掛けから少し外側へはみ出るくらいにずらして下さい。無理やりひじ掛けの上にのせられると骨が擦れて痛いです。

 

 

2.車イスから介護ベッドへの移乗手順について

 (1)スリングシートを敷く

注)必要であれば座り直し、車イスに深く腰掛け前傾姿勢を取りやすいポジションを整える。そして、上体を前傾する際の腕の位置に注意すること。両手は、太ももの上におく。

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(2)スリングシートをつるべーのフックに4カ所引っ掛ける

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(3)呼吸器のホースとアモレのチューブをカニューレから取り外す

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(4)つるべーを操作し、速やかに介護ベッドへ移乗する

注)介護ベッドへ降ろす際は、つるべーの動きを把握して下さい。つるべーは、リフトが降下するにしたがって前方方向へスライドしますので、ベッドの真ん中へ降ろすには逆算して操作して下さい。毎回ベッドの左側へ降ろされると、その後の作業がひと手間増えますので。

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(5)スリングシートを外す

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(6)介護ベッドの傾斜を調節する

注)現在は『連動』で26度、『高さ』は36cm。この状態にしていただければ、あとは自分で調節します。

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(7)頸椎カラーを外す

 ①呼吸器のホースとアモレのチューブを、一旦、カニューレから外す。

 ②頸椎カラーの前面部分を取り外す。

 ③呼吸器のホースとアモレのチューブを、再び、カニューレに取り付ける。

 ④頸椎カラーの背面部分を抜き取る。

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(8)最後に、頭の下に枕を入れて完了。

 

 

※必要があれば、また、改めて加筆修正します。

 

 

以上