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福島雅弘のブログ。~ALSでもアクティブに~ Since 2017.02.08

日本ALS協会@山口県支部のオシゴト。#72

 

※以下、転載。

支部の皆様、本部理事の皆様
CC:研究助成部会委員 嶋守、高松様(アドレス拡散防止のためbccで配信)
  本部事務局

日ごろのご活動に感謝を申し上げます。

2021年度(に日本ALS協会よりALS基金研究奨励金の交付(*1)を受けた
東北大学渡辺靖章先生より、当初の研究テーマを継続する中で新たな成果
得られたので、国際的に評価の高い学術誌「The EMBO Journal」に論文を
発表されたとのことです。同論文および関連するプレスリリースには、協会
の助成に対する謝辞も記載されています。

*1:当協会のALS基金研究奨励金への申請テーマは「ユビキチンリガーゼ
 Cyclin Fが制御するRNA代謝に着目したALSの病態解明」となっていま
 す。

先生のご研究が大きな成果を結ばれましたこと、心よりお祝い申し上げたい
と思います。

論文は以下に掲載されています
https://www.embopress.org/doi/full/10.1038/s44318-025-00506-0

プレスリリースは以下
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2025/07/press20250520-01-ALS.html

以下、先生のプレスリリースの概要です(渡辺先生ご確認済み)
===
ALSの原因には、これまで多数の遺伝子が関与していることが知られてきたが、
疾患に共通する仕組みを見いだすことは極めて難しいとされてきた。そうした
状況の中で、近年注目されているのが「UNC13A遺伝子」で、この遺伝子が
正常に機能しないと、生成されるべき「UNC13Aたんぱく質」が不足し、これ
がALSの発症と深く関係している可能性が示されている。

これまでの研究では、「TDP-43」というRNA結合たんぱく質が正常に機能
しないと、UNC13AのmRNAが分解されやすくなり、その結果、「UNC13A
たんぱく質」が減少するという経路が確認されている。

今回の研究で、「FUS」「MATR3」「hnRNPA1」といったたんぱく質が機能
を失うことで、「RESTたんぱく質」が過剰に増加し、これが「UNC13Aたん
ぱく質」の産生を妨げるという新たな経路が見いだした。

つまり、ALSには複数の原因が存在するが、それらは最終的に「UNC13A
たんぱく質」の不足という同一の状態へと収束することが示されたことになる。

この知見により、ALSの複雑な病態を「UNC13Aたんぱく質」の異常という
共通の観点から整理する可能性が生まれ、新たな治療法を探索する上での重要
な手がかりとなることが期待される。

さらに、「RESTたんぱく質」がALSの病態にどのように関与しているかを
詳細に解明することで、神経細胞を保護する仕組みの理解や治療法の
開発に向けた研究の進展が期待される。
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日本ALS協会理事 岸川忠彦
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From: 渡辺靖
Sent: Friday, July 25, 2025 3:11 PM
To: jalsa@jade.dti.ne.jp
Subject: 論文掲載のご報告

日本ALS協会 御中

平素より大変お世話になっております。
2021年度に貴協会より研究奨励金の交付を賜りました、東北大学渡辺靖章と申します。

交付決定時にご報告しておりました研究テーマは現在も継続して取り組んでおりますが、
このたび、その研究遂行中に得られた着想および遺伝子改変細胞を活用して、新たな研
究成果をまとめ、国際的に評価の高い学術誌 The EMBO Journalに論文として発表いた
しました。

なお、本論文およびプレスリリース本文には、貴協会からのご支援に対する謝辞を記載
させていただいております。

論文
https://www.embopress.org/doi/full/10.1038/s44318-025-00506-0


プレスリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2025/07/press20250520-01-ALS.html

以上、ご報告申し上げます。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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東北大学大学院医学系研究科
細胞増殖制御分野 
助教 渡辺靖
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