11月7日(火)。
これから後輩と夕食に行ってきます。
到着。
おーーッ!
久しぶりやな!
ぜんぜん変わってへんやんかぁ!
大学時代の後輩が様子を見に来てくれました。
IN。
着席。
紹介します。
通称 あかし(赤司)くん。
甲南大学の一学年後輩。
アメリカンフットボール部でポジションは僕と同じRB(ランニングバック)。
広島県在住。
奥様 & お嬢さん二人 & 息子さんが一人の五人家族。
本日は、宇部市の則貞(のりさだ)でちょうど良い具合に仕事の予定が入ったそうで、仕事終わりに会いにきてくれたみたいです。
卒業以来やから、もう20年以上経つな。
えっ、赤司くんはずっと広島なん?
あー、そうかいなぁ。
僕はね、前の会社を辞めてから、カミさんの実家があるココ(宇部)に移ってきて、この秋でもう六年経つなぁ。
おっ、きたきた。
ほな、乾杯しよかぁ。
カンパーイ!
赤司くんは大学卒業後、内装関連の企業に就職し、それ以来ずっと広島県で暮らしているそうです。
現在は独立し、広島を拠点に内装業の職人として活躍中。
主に、床の施工を請け負っているとのこと。
あー、それで則貞(のりさだ)で仕事してたんやなぁ。
* 則貞とは、宇部市の地名で常盤公園や宇部空港に近いエリアです。
今日は、国道190号沿いにある美容院の床材の張り付け?やったか、張替え?の仕事を夕方までしていたそうです。
ほな、お腹空いたやろう、お肉食べや。
赤司くん、ハイボールばっかりやん。
もっと、お肉食べぇや。
この後、ラーメンも食べに行かなあかんのにそんな少食で大丈夫かいな。
分かる分かる、僕も脂身の多いお肉は、あんまり好きやないねん。
いやぁ、年齢的というよりも昔から赤身部分が多いお肉の方が好きやな。
あぁ、そうやったんやぁ。
もう10年以上も前の話だそうですが、赤司くんが独立する前、会社に勤めていた頃は一時期宇部で頻繁に仕事していたそうです。
おー、その支店良く行くでぇ、知ってる知ってる。
宇部にお住まいの方は良くご存知かと思いますが、山口銀行の宇部支店や宇部フロンティア大学の施工に携わっていたそうです。
宇部フロンティアなんか直ぐそこやんか。
えー、なんて?
なんの話やねん。
赤司くん、現役当時パワーオフタックルが大嫌いやったんですって。
そんなもん、UB(アップバック)やってた連中は皆んな大嫌いやろう、あのプレーは。
僕の同期の町田くんなんか、そのプレーがコールされたらハドルの中で首振りながら舌打ちしとったで。
いやぁ、ほんまそれぐらいアカン感じのネガティヴな雰囲気が伝わってきたがな。
マロくんは、そんなことなかったけど。
簡単に説明させて頂くと、パワー・オフ・タックルとは甲南大学で我々が現役当時に採用していたオフェンス(攻撃)チームのランニングプレーの一種で、そのコールサイン(プレーの名称)です。
このプレーを成功させるためには重要なブロックがいくつかあるのですが、その中で最も重要なのが、攻撃側のUB(アップバック)が守備側のDE(ディフェンスエンド)をブロックするというもの。
一般的に、この攻撃側のUBよりも守備側のDEの方が体格が良く(体重も重い)、また、アタリ(ぶつかり *相撲の立ち合いみたいなやつ)も強い選手が多いんです。
このパワー・・・というネーミングからすると矛盾を感じるかもしれませんが、それはこの守備側のDEの一つ内側にセットしているDT(ディフェンスタックル)を攻撃側のG(ガード)とT(タックル)が二人掛かりでブロックすることを指しています。
このように攻撃側の選手が守備側の選手一人に対して二人掛かりでブロックすることを、アメフト用語ではダブルチームといいます。
何故、赤司くんがパワーオフタックルを大嫌いかと言うと、このダブルチームのしわ寄せが、UBにのし掛かってくるからです。
所謂(いわゆる)ミスマッチというやつです。
冒頭、赤司くんと僕は同じRB(ランニングバック)というポジションだと説明しましが、この同じRBの中でもポジションが更に細分類されており赤司くんはUB(アップバック)で、僕はTB(テイルバック)。
その役割を簡単に言うと、赤司くんがブロックをする係で、僕はボールを持って走る係。
このパワー・オフ・タックルというプレーは、まず守備側の第一線にいるDTとDEに対するブロックが完成し、それによりできた走路をTBが駆け上がることが出来るか否かに、その成否が掛かっています。
ですから、UBの赤司くんがDEに対するブロックを失敗(しくじ)った場合には、TBの僕が悲惨な目にあうという訳です。
思い出したわ、だんだん腹立ってきたわ。