彼はイヌのくせに、時間にうるさく意外にも几帳面な性格をしております。
特に、食事の時間に関しては厳格です。
まぁ、彼に限ったことではないのかもしれませんが、イヌは時計の時刻を読めるわけではないのに、その感覚を分単位で把握できていることに感心しています。
屋外で生活していれば、季節に応じて気温や空気の変化、また、太陽の位置などから、ある程度時刻の感覚も備わりそうなもんですが、彼に関してはラブラドールレトリーバーと言えども、今となってはただのお座敷犬ですからねぇ。不思議でなりません。
それでは、今回は参考までに、うちのポンコツ犬ことハル(満六歳、男の子)の最近における一日のタイムスケジュールを紹介したいと思います。
◎ 6:00頃~:起床・朝食。
ハルの朝食(ドッグフード)を準備するのはオトンの係り。
ところがハルは、毎朝、起床(朝食)時刻を迎える5~10分前になるとオカンの枕元におすわりし、オカンの肩を前脚でそうっとトントンするそうです。そうして起こされたオカンが、今度はオトンを起こして朝食の準備をするよう指示し、それに従ってオトンが給仕するという訳です。
なぜ、こんな回りくどい催促をするのでしょうか?
オトンを起こせば済む話なのに、、、
これについてオカンの見解は、「それは、ハルちゃんは賢いから、お父さんとお母さんのどっちが頼りになるのか、よくわかってるのよ!」とのことでした。
なるほど、オトンは肩をトントンする程度では起きないでしょうからね。
大声で吠えたら目を覚ましそうなもんですが、そこは、早朝からご近所さんに迷惑を掛けてはいけませんから、ハルなりの気遣いなのでしょうか。
確かに、オカンを頼りにしており、序列的にも彼自身より上位に評価していることは認めますが、ボクの見解は少し違います。
以前、ハル目線の序列を示したことがありましたが、確かこのような順番だったと思います。
序列最上位:オカン
⇩
序列第2位:本人(ハル)
⇩
序列第3位:カミさん
⇩
序列第4位:オトン(ペーペー)
⇩
序列最下位:ボク(最もペーペー)
つまり、ボクの見解はこうです。
そう、ハルにとっては、オトンやボクのような序列が下位の人間は眼中になく、ましてや彼にとって一日の中で最も重要な食事というイベントを、そんなペーペーには任せられないという意識の現れではないかと思います。
実際に給仕するのは、オトンのような下々の者でも仕方がないけど、その代わり「オカン、ちゃんと監督してよ!」と。
我々人間が意に沿わない動きをした際に見せる彼のイライラした表情や仕草、そして、振る舞いなどを、長年にわたり観察してきたので間違いないと確信しています。
◎ 6:05頃~:二度寝開始。
ドッグフードを食べ終えるのに要する時間は、せいぜい、1分くらいのもんです。
朝食を一瞬で平らげると、後片付けをするオトンのことなんかお構いなしに寝室へ猛ダッシュで引き返します。そして、オトンがモタついてる隙に、オトンの布団のセンターを陣取り再び深い眠りにつきます。
オトンは気が優しいから彼のことを蹴飛ばしたりせず、布団の隅っこのほうで小さくなって、朝食までの小一時間ほどを再び眠るそうです。
◎ 7:30頃~:おやつタイム。
聞くところによると、朝食後、二度寝したハルは、オトン&オカンが起床してリビングへ移動しても、滅多に起きてこないそうです。よっぽど深い眠りに落ちてるのか「ハルっ~、起きなさい!」って呼んでも、ほとんどシカトだそうです。
これは教育上よろしくないと思ったようで、ある時から、ハルの大好物のリンゴ(蜜多めのブランド品種)を餌に毎朝起こすようになったそうです。
「ハル~、ハルちゃ~んの大好きなリンゴよ!リンゴ!早く起きなさいよ~」
もう、こうなると彼の思うツボです。
本当の話、オカンはわざわざ実家のある山形県からリンゴを取り寄せてますからね。
リンゴを切らしている時はバナナを与えているようですが、何もないとほんまに起きてこないようです。
◎ 8:00頃~:自由時間
晴れの日は、もっぱら縁側へ一人移動して日向ぼっこをするようです。
また、日差しが入らない天気の悪い日などは、オトン&オカンがいるリビングのソファでくつろいでるようですが、面倒臭いのは、この時、オトンやオカンがテレビに夢中になったりして彼のことを構わないでいると、凄い剣幕で吠えるそうです。
それだけ二人が真剣に観ているからでしょうか、この現象は、朝ドラがOAされている時間帯によく起こるそう。
そして、仕方なしにお腹をナデナデしたり構ってあげると機嫌が治まるみたいですが、ここで気を付けなければいけないのが、おざなりな態度でいい加減に接したりすると、更に癇癪(かんしゃく)を起こすようです。
イヌの分際で、ほんまに面倒臭いヤツだと思います。
「もう、ハルちゃんのそのワガママな性格は、誰に似たのかしら?」
「そんなもの決まってるじゃないの、一人しかいないわよ・・・」
⇧⇧⇧ これは、オカンとカミさんの定番の掛け合いです。
◎ 12:00頃~:おやつタイム。
オトン&オカンの昼食時にハルだけ何も食べるものがないと可哀想だとのことで、ささみチップスとヨーグルト(当然、無糖)を与えるようになったみたい。
ちなみに、このささみチップスとは、ドライフルーツなどを作る専用の乾燥機で、一口サイズにカットした鳥の胸肉を乾燥させただけのものです。当然、無添加でオカンのハンドメイド。
◎ 12:30頃~:自由時間。
この時間帯は、ソファでオトンとイチャイチャしながら、まったりしてることが多いようです。
子どもの頃に比べると減りましたが、たまーに、お気に入りのおもちゃを引っ張り出してきては、プレイルームで一人遊びしています。プレイルームとは、いつの日からか、彼が不法に占拠している八畳一間のゲストルームを指します。畳を引っかきまくってあまりの荒らされようで、修繕する程度では元の状態には戻らないのでほったらかしです。
遊びに来てくれたことがある友人たちは、よくご存じだと思いますが、元々は立派な客間だったのが本当に見るも無残な有様です。この部屋を覗くと、皆さんドン引きします。あっ、見たらあかんもん見てしもたぁー、みたいな。
◎ 16:00頃~:夕食。
元々は、17時からだったんです。
平日の日中は、オカンは出かけてることが多いので監督しきれなかったのでしょうね。
この時間帯は、だいたい、ハルとオトンの二人っきりで過ごしています。そうすると、序列を見れば分かるように主導権はハルにあり、オトンは彼の言いなりです。
食事の予定に関して、彼は時間に厳格でありますが、これは定刻よりも遅れることは許さないというだけであって、早くありつける分には大歓迎という意味です。
ほんま、勝手な話です。
当然、ハルは定刻よりも随分前からオトンにプレッシャーをかけるわけです。酷い時には、30分も前から「早く準備しろ!」と催促するそうです。
で、オトンはハルに甘いから、最初は、5分前、10分前だったのが、いつしか、これが16:30になり、今となっては、当初の予定より一時間も早く16:00になったという訳です。
そう言えば同じような理屈ですが、ハルが2歳くらいの頃、気が付けば体重が38kgと肥満になり大問題になったことがありました。
発注担当のカミさんが、ある時、ふとドッグフードの減り方が早いことに気付き、問いただしたところ、オトンが夕食のドッグフードをハルに要求されるがままに、規定量よりも水増して与えていたことが判明しました。
一般に、ラブラドールレトリーバーの雄(オス)の適正体重は、29~34kgと言われています。かかりつけ医からは、彼の骨格からすると32kgまでに減量するよう厳命されました。
それ以来、さすがに健康にかかわる問題なのでオトンも反省し、食事に関しては、これまでのところハルの要求に屈することなく毅然とした態度で接しているようです。
メニューは、毎夕のドッグフードに加え、週に3~4日ほど納豆をトッピングして与えています。銘柄は『おかめ納豆(小粒)』。もちろん、ワンちゃんに有害な調味料の類は一切与えておりません。
◎ 19:00頃~:おやつタイム。
オトン&オカンの夕飯に合わせて、これまたハルちゃんだけ何もなかったら可哀想とのことで、ささみチップス(オカンの手作り)を与えているようです。また、ボクやカミさんが同席する際などには、オカンの気分次第でビーフステーキが振る舞われます。
毎回、200g前後のボリュームなので、もはや、おやつとは言えませんね。
◎ 18:00~22:00のうちの約一時間:散歩。
ボクが病気になる前は、基本的に朝夕それぞれ一時間ずつ連れて行ってたんですけどねぇ。この点は、本当にハルにも我慢してもらって、カミさんの負担にもなっていて申し訳ないと思ってる。ごめんね。
また、直近のこの一か月くらいは、ボクが入院してるため、毎晩、カミさんには病院へ寄ってもらってるので散歩の時間が遅くなっている。普段なら、ハルは寝室へ移動して眠りにつこうとする時間帯に散歩してます。
ですから、散歩から帰宅すると一目散に寝室へ直交するようです。
◎ 22:00頃~:就寝。
毎晩、21時を過ぎるといつでも寝れそうな眠た~い顔をしております。
そして、夜、いよいよ本格的に眠る際には、いくらオトンが熱心に「おいでおいで」しても、必ずオカンの布団を選択するそうです。
おやすみ。