『無気肺』
もう一年以上経つかな、ほぼ寝たきり状態になってから。
今年の春先ごろまでは、週に3回ほど入浴のためデイサービスへ通っていたので、日によっては車イス上で過ごす時間がそこそこありましたが、最近は、ほぼ無くなってしまいました。
そして、ベッドの上では、常に仰臥位(ぎょうがい)の姿勢で過ごしていることから、この四月に大学病院へ入院した際には、既に右肺の裏側が無気肺になっていました。
指摘されて初めて耳にした『無気肺』というワード。
知らないことがいっぱいあります。
予備知識の習得と併せて、しっかりと自己管理することが重要ですね。
ちなみに、仰臥位とは仰向けの体勢で寝ている状態のことを言い、無気肺とは何らかの原因により肺の全部または一部に空気が入らないために本来の機能を発揮していない状態を言います。
つまり、この『無気肺』に関して、ボクの場合は長期間に渡って仰臥位で寝たきり状態のため、肺の裏側が終始圧迫され続けていることから、その部分の気管支がぺしゃんこに塞がってしまいガス交換が行われていない状態であると考えられます。
そんなこんなで、現在の無気肺状態が少しでも改善されるよう、本格的に呼吸リハビリを再開しました。
2020.07.02 木曜日
仰臥位に対して、このように、横向きに寝ている状態のことを側臥位(そくがい)と言います。
手術後一ヶ月以上、なかなか、この体勢がとれませんでした。
この側臥位の体勢をとる場合、同時に頭も横に向けてもらうわけですが、入院中は、この時、気管切開した患部の反射が激しくてむせかえってしまい、身体全体がひきつけを起こしたような状態になりました。
着替えや清拭の際など、毎回、大学病院の看護師さんたちが3~4人がかりで悪戦苦闘されておられましたが、今では介助者1名でも大丈夫になりました。
ボクの場合、この時とても重要なのが、①頭の位置と②腰の位置。
①自分で首を動かすことが難しいため、介助者が身体の動きに合わせて頭も横向きにすること。そうしないと、頭部だけが置いてけぼりにされ首が折れそうなほど痛い。
②介助者は腰をしっかりと引くこと。そうすることによって下半身でバランスを取れるので、側臥位(横向き)になっても体勢が安定しその状態を維持することができます。
呼吸器をつけているためうつ伏せになることができないボクにとっては、この体勢が背中が開放されて肺の裏側に圧力がかからないため、空気が入りやすい状態なのでとても貴重な時間です。
気切部分については、時の経過とともに身体が慣れてきたのか、最近は、それほど反射も無くなり随分と楽になりました。
この日は、確か側臥位の姿勢を40分くらい維持することができと思います。
その後、カフアシストを使って痰をある程度取り除いた上で、LICトレーナーで軽くリハビリしました。
【⇩こちらは、仰臥位から側臥位になるまでの一連の様子】